幼い頃、世の中はいわゆるオカルトブームだった。
我が家にも、五島勉の『ノストラダムスの大予言』や細木数子の『四柱推命』など
占いや超能力の本が結構あった。アンゴルモアの大王とか惑星直列とかグランドクロスとか
大殺界とかおどろおどろしい禍々しい言葉たちは今でも私の中でその魅力や輝きを失わない。
子供向けの本で特に覚えているのが超能力の本。
クレアボンス(霊視・透視能力)・サイコキネシス(念動力)・テレパシー(精神遠隔感応)・未来感知能力・テレポート(瞬間移動)などの言葉。今でもほぼ覚えていた!
特にお気に入りは「クレアボンス」と「サイコキネシス」音の響きが好き!
未来感知能力もかっこいい!
その本に書いてあった超能力トレーニングにも真剣に取り組んだ。
真っ暗な部屋で電灯の紐に糸をくくりつけて五円玉をぶら下げる。そして暗闇の中でその五円玉をじっと見つめていると五円玉の周りにうっすらとオーラが見えてくる。次にその五円玉に動けと念じる。
成功したことは一度もなかったけど、子供なり本当に真剣に取り組んだ。三つ上の兄貴と一緒に。でも、一週間くらいで飽きてやめた。
その年の年末の大掃除の時にその五円玉が出てきて、もう一度やってみたけどやっぱりダメだった。
あれから数十年。1999年7の月も過ぎ、2000年問題もやり過ごし。私の超能力は未だに発現せず。今、巷で話題なのは2025年7月。悪い予言は外れればいい。悪い予言が当たったって誰も嬉しくない。オカルトはオカルトのまま、ひっそりと隠れて楽しむくらいがちょうどいい。